これからはマンガアプリに投稿して、漫画家デビュー!?

2023年9月29日

今回は、電子コミックが拡大していく中での、漫画家デビューの方法について説明していきます。

電子コミックが単行本や雑誌と並ぶ大きな市場に

国内のデジタル出版の動向をまとめた「電子書籍ビジネス調査報告書2018」によると、

2017年度も電子書籍市場の成長は続いており、国内電子書籍全体の市場は2556億円で前年比12%の増加になりました。

このうち電子書籍は2241億円(13.4%増)、電子雑誌は315億円(4.3%増)となりました。

電子書籍の伸びが大きく、電子雑誌の伸びは鈍く、電子雑誌は全体でも1割強と割合も低い結果です。

電子書籍市場で、電子コミック市場は1845億円(14%増)であり、全体の82%と非常に大きなシェアを持っており、電子書籍の普及がコミックに牽引されることがわかります。

電子コミックの2000億円に迫ろうとする市場の大きさは、紙でのコミック単行本、雑誌とそれぞれ同程度となります。

漫画業界においても、電子コミックが単行本や雑誌と並ぶ大きな市場となりました。


マンガアプリ

電子コミックを読む場合、マンガアプリを使用することが多いのですが、

LINEマンガが全体の26.9%と最も利用されており、少年ジャンプ+の19.7%がそれに続きます。

2017年に1位だったcomicoが利用者を大きく落とし3位に後退しました。

今回は、これら3つのマンガアプリからの漫画家デビューの方法を説明していきます。

LINEマンガインディーズ

特徴

LINEマンガというのは、「LINE」連携サービスの1つで、スマートフォン向け電子コミックサービスです。

アプリは2018年の6月に2000万ダウンロードを突破しました。

LINEマンガインディーズは、オリジナル作品を投稿できる新サービスです。

LINEユーザーなら誰でもLINEマンガ上で作品を投稿することができ、

カラー/モノクロや縦読み/横読みなども問わず、1ページからでも投稿可能です。

LINEマンガインディーズでのデビュー方法

問い合わせフォームの「持ち込みはこちら」から連絡をした上で、

来社予約・郵送の好きな方法から選んで持ち込みができます。

連載作品は原稿料が支払われるのはもちろん、LINEスタンプやLINE公式アカウントなどを活用してプロモーションを行ない、自社レーベル「LINEコミックス」から書籍化も可能とのことです。

少年ジャンプ+

特徴

少年ジャンプ+は、少年ジャンプの漫画が無料で読める本格的マンガ雑誌アプリです。

人気作家の新作から歴代ヒット作品まで、毎日無料で読むことができます。

少年ジャンプルーキーに投稿して、スカウトされてジャンプ+デビュー

ジャンプルーキーは、プロ・アマ問わず、自分の漫画を簡単に投稿できます。

才能を感じる投稿者は直接、編集部がスカウトするとのこと。

実際にジャンプルーキーに投稿された「あの娘はヤリマン」(北内乙三・作/旧がちょん次郎)は人気が出て、少年ジャンプ+で連載をしています。

「ジャンプルーキー賞」を受賞して、ジャンプ各誌にデビュー

「ジャンプルーキー賞」とは、少年ジャンプルーキーで毎月実施されるマンガ賞です。

毎月1日から月末までに投稿された作品のうち、ランキング上位10作品が候補作となり、その中から編集部の審査で選ばれます。

選ばれた作品は賞のランクにより、ジャンプ各誌に掲載されます。

超連載グランプリを受賞して、ジャンプ+デビュー

2019年2月23日から、第1回少年ジャンプ+超連載グランプリが開始されました。

読者投票で連載&コミックス化を決めるグランプリとなります。

3話までの「いいジャン!」数の合計で順位を競い、最終的なランキング1位の作品がそのままグランプリとなります。

原稿料

2015年に実施された「第1回少年ジャンプ+連載グランプリ」によると、

連載頻度は週間か隔週か相談の上選択し、原稿料は1ページ9000円~、

確約されるコミックスは1冊分(約180P分)とのことです。

comico

特徴

NHN PlayArtが開発・運営する、スマホ向けコミック&ノベルサービス「comico」アプリです。

2017年8月に、国内累計1500万ダウンロードを超えました。

縦スクロールで読み進む形式やフルカラー原稿など、スマートフォンでの閲覧に最適化したサービスです。

2017年末段階で公式マンガとして連載される作品は182作品にもなり、『ReLIFE』、『ナンバカ』、『ももくり』といったアニメ化や実写映像化されたものも少なくありません。

comicoで公式作品となりデビューすれば、書籍化やアニメ化の可能性があります。

comicoでのデビューの方法

comicoに掲載されている漫画作品はチャレンジ作品、ベストチャレンジ作品、公式作品の3種類に分かれています。

①まずはチャレンジ作品に投稿します。

②チャレンジ作品の人気のある作品から運営が審査して合格すれば、

ベストチャレンジ作品になります。

③ベストチャレンジ作品の中で、評価が高い作品の作家を公式化したり、

スカウトで勧誘したり、キャンペーンで勧誘したりして、公式作品となります。

comicoの原稿料

公式作品になると連載作家として、原稿料は1本5万円+インセンティブが支払われます。


ということで、これまでは「漫画を書いて、出版社に投稿して、デビュー」でしたが、

これからは「漫画を書いて、マンガアプリに投稿して、ユーザーに評価されてデビュー」とう形になっていくかもしれません。

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